送風機の据付と取扱い
送風機を運転するうえで最も重要なことである。特に高速回転、大容量送風機の場合は注意を要する。
据付の計画
送風機は、プラントの中でも重要な役割を占めるものであり、特にブロワは高速回転の機械であるから長期間安全に回転を行うため、据付・保守を確実に行うことが望ましい。1. 送風機の配置はその配管、配電線、冷却水等が能率よく配置されるよう工夫する。
2. 据付場所は広いにこしたことはないが最低限送風機の周囲から自由に点検できる場所を要する。
3. 大型送風機の場合は天井にクレーン等の吊り上げ装置が必要である。
4. その他設置場所は湿気、腐食性ガス、ほこり等を避けて清潔にする。
5. ガスブロワの場合設置場所は屋外とし、やむを得ず屋内設置の場合は室の換気には十分注意を要する。
基礎
送風機は回転機械であるから往復動の機械のような重厚な基礎は不要である。1. 基礎は一体で十分剛性があること。
2. 基礎の下部地盤は岩盤、栗石等一種類にする。
3. 基礎の垂直荷重は、機械自重の1.5倍以上、水平荷重は、自重の1/4とする。
4. 基礎は建屋の基礎・柱・壁などとは縁を切り振動等が伝わらぬようにする。
5. 送風機が2台以上の時、基礎は、各台ごとに縁を切ること。
6. 基礎コンクリートはセメント1 ・ 砂2 ・ 砂利4の割合で配合する。このときの比重は約2.5とする。
7. 基礎には基礎ボルト埋め込みのための穴を設ける。基礎コンクリートが十分硬化するのは7〜10日後である。
8. その他送風機の振動・騒音が床を伝って建築物に伝わらないように、ゴム・木材・スプリング材防振材を使用することもある。
9. 共通ベース等は、一般に十分な剛性を有していないものと考え取扱うこと。特にコンクリート表面はできるだけ平滑で水平になるようにし、据付後はベースの中にモルタルを充填すれば強さが増す。
配管
1. 配管を送風機に取付ける際、無理のないよう正しく芯を出し、管の重量が送風機に絶対にかからないよう支柱、つり金具等を送風機の吸・吐出口に近い所に設ける。2. 配管に狂いがあるとき、管と送風機のフランジを無理に締め付けないでキャンバス等を入れる。
3. 温度が高い場合、熱膨張のため、送風機に影響しないよう伸縮継手、ループ継手等を必ず設ける。
4. 高圧の場合は配管の強度、曲管の横ずれの力などが生じるのでそれぞれ十分な注意を要する。
5. その他、ドレン抜き、点検口、安全弁など必要に応じた部品を設ける。